Irvine

先月の下旬、アメリカのカリフォルニア州に遊びに行っていた。細かい記憶が残っているうちに記録しておく。

朝職場に顔を出してから関東に移動して、直行便でLAXに降りた。私の住む街は約束された土砂降りだったけど、もう太平洋を跨ぐまで屋根のないところは通らなかったから、職場に傘を置いていった。雨女もカリフォルニアまで行けばお役御免だろ、水が違うし、と不遜な気持ちでいた。

行きの飛行機はアメリカン航空で、頼もしい印象のCAたちが接客してくれた。男の人と女の人だと男の人の方が多いくらい。ロサンゼルス国際空港についたときの日本語の挨拶は、「ごきげんよう、さよなら。」で締め括られていた。

入国審査で正直に友人のところに遊びにきた、と言ったら、一人で来たのか、その友人とはどこで出会ったのか、ただの友人か、帰りのチケットは持っているか、チケットを見せろ、とかなりきちんと質問された。ESTAを利用した入国で帰りのチケットを取らずにくる人もいるのか、と思った。とても不法移民として働く根性なんてなさそうに見えるだろうに、ちゃんと仕事をする係の人は偉い。

車で拾ってもらって日本では運転手が座る位置に座って、着陸直前に目が灼けて痛んだのは飛行機の角度とかフライト明けの眠い目とかの問題じゃなくて、この土地にはそのような日差しが遍く降り注いでいるからなんだとわかった。椰子の木が並ぶ通りを見てアメリカみたい、と言った。紫の花をつけた木がそこかしこに植えられてあったのだけど、名前がすぐにはわからなかった。あとから調べたらジャカランダで、盛りのアガパンサスといいストレリチアといい良い季節に来たなと思った。

友人のアパートメントは中庭に面して大きな窓があって、ブラインド越しに室内でも日焼けしそうな日光が入ってきていた。働く友人をよそにAPEXの配信を子守唄にして休んだ。

夜起きて食事を摂ったら、買ってあったサラダにレタスより沢山の胡桃が入っていて思わず原価のことを思った。あとはだくだくのドレッシングをつまみにいつ飲んでも美味い酒ことバーボンを飲んだけど、あれなんてやつだったんだろうな、友人に聞こうかな。