順番に読んできて、この作品だけは単体では読めないと感じた。
本編で女子校への潜入調査に取り組むのが主人公の瞳島眉美だけで、あとの美少年たちは"仮想"としてしか登場しない。出版は2018年なので書かれたのは感染症が流行る前なのだけど、実際にそばにいなくても自分にはいつだって仲間がいる、仲間たちの頭の中にも自分がいるのだ、という気づきのお話なので、今読むと共感も懐疑もあってよかった。物語は相変わらずクライマックスに向かって突き進んでおり、次の巻がもう手元にあるのであまり間をおかずに読むかもしれない。
面白かったのは巻末の"札槻嘘の禁じられた遊び" という読み切りで、何が面白かったって推理?が当たったから面白かった。当たる範囲の当てずっぽうなので、みんな当ててみてネと思う。