しばらく前に作家買いしている漫画家の新作を買ったのだけど、積んでいて今リンクを貼ろうとしたら2巻が出ていたからまた買わなくちゃ。
「二度目の恋をする気はないの」と心から言うことが、人間(人魚)にはあるなとわかったあとで読んでよかった。強がりではなくて、心からそう言える境地がある。心底寂しくても、長い夜があっても、確かにあった一度目の恋だけがよすがになるときが。
もちろんこれは少女漫画だから、ミセス・マーメイドにそう言われた主人公がマジでそのまま振られて終わりとかではないのだけど、でも、この人魚が抱いている思いを切った安らかな祈りは、彼女が他の登場人物たちに光を孕んだ存在として認識されるための光源のひとつなんじゃないかなと思う。